
津液とは体内における各種の正常な水液の総称で、唾液・涙・鼻水・汗・尿なども含まれる。
津液の生成・輸布および排泄
津液は飲食物が胃に入った後、脾によって消化吸収されて一部が津液となる。
津液の輸布および排泄は、三焦を通路とし、脾の転輸作用、肺の宣散・粛降作用による通調水道(水道を通し、調節すること)、腎の気化作用などを通じて行われている。
皮毛から排泄される水液が汗であり、膀胱に下輸した水液が外に排泄されると尿になる。
輸布が障害されて水液が停滞すると、痰飲や水腫が現れる。
津液の作用
津液には滋潤・滋養作用があり、体表に散布された津液は皮毛や肌膚を滋潤し、体内にある津液は臓腑を滋養している。
また、眼・鼻・口などを滋潤し(涙・鼻水・唾液など)、関節に入る津液は関節の動きを滑らかにしている。
さらに骨髄に入る津液は、骨髄と脳髄を滋潤している。
津液の分類
澄んでサラサラしたものを「津」といい、濁ってねっとりしているものを「液」という。
両者を合わせて津液と総称している。