全身の多くの領域に拡大する痛みがあり、うつ状態、睡眠障害、意欲の低下、食欲の低下、疲労感などの症状を伴う痛みです。末梢組織のどこにも発痛物質や炎症反応は見当たらず、神経系由来の病変も見られません。侵害受容性疼痛や神経障害性疼痛のどちらとも一致せず、医療関係者や家族、職場からも「本当に痛いのか」疑われることが多い痛みといわれています。
代表的なものは慢性腰痛、繊維筋痛症、顎関節症などがあり、研究によって脳の疼痛抑制機構の機能不全による痛みであることがわかってきました。そして、心理的・社会的要因の影響を受けやすい痛みでもあります。