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  2. 津液(しんえき)

津液とは体内における各種の正常な水液の総称で、唾液・涙・鼻水・汗・尿なども含まれる。

津液の生成・輸布ゆふおよび排泄

津液は飲食物が胃に入った後、脾によって消化吸収されて一部が津液となる。

津液の輸布および排泄は、三焦さんしょうを通路とし、転輸てんゆ作用、宣散せんさん粛降しゅくこう作用による通調水道つうちょうすいどう(水道を通し、調節すること)、の気化作用などを通じて行われている。

皮毛から排泄される水液がであり、膀胱に下輸げゆした水液が外に排泄されると尿になる。

輸布が障害されて水液が停滞すると、痰飲たんいん水腫が現れる。

津液の作用

津液には滋潤・滋養作用があり、体表に散布された津液は皮毛や肌膚きふを滋潤し、体内にある津液は臓腑を滋養している。

また、眼・鼻・口などを滋潤し(涙・鼻水・唾液など)、関節に入る津液は関節の動きを滑らかにしている。

さらに骨髄に入る津液は、骨髄と脳髄を滋潤している。

津液の分類

澄んでサラサラしたものを「しん」といい、濁ってねっとりしているものを「えき」という。

両者を合わせて津液と総称している。