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  4. 本態性低血圧

■ 本態性低血圧とは

 低血圧(一般に収縮期圧100mmHg未満とされている。なお、拡張期血圧は考慮に入れない。)の原因が明確でないものをいいます。本性では、自覚症状がまったくないものから、精神神経症状、循環器系症状、消化器症状、全身倦怠感、脱力感などの不定愁訴を訴えるものまで幅広いです。しかし、これらの症状は血圧の程度とは必ずしも相関は背う、心理状態などの関与が大きいとされています。
 なお、愁訴がなく日常生活を支障なく送れているものは体質性低血圧と呼ぶこともあります。

■ 本態性低血圧の治療

1. 現代医学的な治療

 本態性低血圧の治療は、低血圧に伴う症状を取り除くことを第一とし、収縮期圧が100mmHg以上になると、大部分が症状の消失をみます。また、食塩摂取の増量、弾性ストッキングの着用などの非薬物療法が試みられます。

2. 現代医学的な鍼灸治療

 胃腸の機能を高めるため、消化器系と関連する脊髄分節領域の反応点を治療点とします。また、心機能を高めるために心臓のデルマトーム領域の経穴や四肢末梢の経穴を治療点とします。さらに体力をつけるために軽い運動(ジョギング、水泳など)を奨励します。

3. 東洋医学的な鍼灸治療

 東洋医学では、低血圧という概念はありませんが、やせ型で無力性体質に多いことから気が不足していると考えられます。そのため、不足した気や血を補えるよう消化器系の機能向上をはかります。