■ アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎は抗原抗体反応によって起こるⅠ型アレルギー(即時型)に分類され、抗原によって季節性と通年性に分けられます。一般的に花粉による季節性アレルギー性鼻炎とハウスダスト、ダニなどによる通年性アレルギー性鼻炎があります。
特徴的な症状は、①発作性再発性のくしゃみ、②水性鼻汁、③鼻閉で、他の症状としては、目の痒み、異物感、流涙が多く認められます。
花粉名 | 飛散時期 |
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スギ | 2月中旬〜4月中旬 |
ヒノキ | 2月中旬〜4月中旬 |
カモガヤ | 5月上旬〜6月中旬 |
ブタクサ | 8月上旬〜10月中旬 |
ヨモギ | 9月上旬〜10月中旬 |
セイタカアワダチソウ | 10月上旬〜11月中旬 |
重症 | 中等症 | 軽症 | 症状はない | |
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くしゃみの回数 | 11回以上 | 10〜6回 | 5〜1回 | 0 |
鼻をかむ回数 | 11回以上 | 10〜6回 | 5〜1回 | 0 |
鼻閉 | 非常に強く、一日中口呼吸 | 強く、一日のうち、時々口呼吸 | 鼻閉があるが、口呼吸はない | なし |
■ アレルギー性鼻炎の治療
1. 現代医学的な治療
特異的減感作療法、抗アレルギー薬などの経口薬、点鼻薬などがあり、抗原の除去も重要な治療法です。
特異的減感作療法とは、少量の抗原を長期に注射する方法で、少なくとも2年ぐらいの継続治療が必要です。
経口薬には抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、サイトカイン阻害薬、ロイコトリエン拮抗薬、トロンボキサン拮抗薬、ステロイド薬があります。
点鼻薬には抗アレルギー点鼻薬、ステロイド点鼻薬、血管収縮点鼻薬、抗コリン点鼻薬などがあります。
2. アレルギー性鼻炎と鍼灸治療
1) 現代医学的な鍼灸治療
鼻の周囲にある経穴を用いて刺鍼を行います。
2) 東洋医学的な鍼灸治療
アレルギー性鼻炎は、中医学では過敏性鼻炎に分類され、鼻竅といわれています。①肺気虚、②脾気虚、③腎陽虚などの弁証に応じた治療を行います。